3層で考える
| 層 | 決めていること | 守ること |
|---|---|---|
| 法律 | 著作権、景品表示法、薬機法、ステマ規制 | 他人の権利を侵害しない、広告であることを隠さない、効果を断定しない |
| プラットフォーム | YouTube・TikTok・InstagramのAIコンテンツ方針 | AI生成・合成であることを開示する設定や表示を使う |
| キリトリ | 利用規約 第5条の2、案件ごとのAI可否 | AI生成ラベル、提出時のAI使用の申告、実写のみ案件にAI素材を出さない |
著作権の基本
日本の著作権法では、著作物は「思想又は感情を創作的に表現したもの」で、人の創作的な寄与があることが前提です。AIが自動で出力しただけの動画には著作権が生じない可能性があり、逆に、プロンプトの工夫や編集で人の創作性が認められる部分は保護され得ます。文化庁は2024年3月に「AIと著作権に関する考え方について」を公表し、生成物が既存の著作物と類似し、かつ依拠している場合は通常の著作物と同じく侵害になり得るとしています。
実務上のポイントは2つです。第一に、生成物を「自分だけのもの」として他者の利用を止めるのは難しい場合があること。第二に、既存の作品に似せる生成は侵害のリスクがあることです。商用利用そのものを禁じる規定はありません。
やってはいけない生成
- 実在の人物(有名人・一般人)の顔や声を無断で再現する(肖像権・パブリシティ権)
- 他社の商標・ロゴ・パッケージを本物のように出す(商標法・不正競争)
- 既存のキャラクター、映画、アニメ、楽曲を再現する(著作権)
- 効果・効能を断定する表現(薬機法・景品表示法。「シミが消える」「必ず痩せる」など)
- 法令や公序良俗に反する内容
キリトリの利用規約でも、実在の人物・商標・著作物を無断で利用する生成は禁止しています。生成物の利用条件は各AIモデル提供者の規約に従います。
プラットフォームでのAI表示
YouTubeとTikTokは、現実と見分けがつきにくいAI生成・合成コンテンツについて、投稿時に開示することを求めています。投稿画面の「改変・合成コンテンツ」や「AI生成コンテンツ」のラベルを使ってください。ラベルを付けたからといって再生数が下がるという根拠はなく、付けずに削除されるリスクの方が大きいです。
広告として使うとき
報酬を受け取って商品を紹介する動画は広告です。2023年10月に施行されたステルスマーケティング規制(景品表示法)により、広告であることを隠すと事業者側が処分の対象になります。動画内または説明文に「#PR」「#広告」「提供」などの表示を入れてください。キリトリでは案件動画へのPR表記を利用規約で必須にしています。
キリトリのルール
- AIスタジオで生成した素材には、サービス上で「AI生成」のラベルが付きます
- ブランドは案件ごとに「AI生成素材の使用可否」を指定できます
- クリエイターはAI素材を使った動画を提出するとき、その旨を申告します。実写のみの案件にAI素材を出すこと、申告を偽ることは禁止です
- 生成した素材は、自分のSNS、案件への投稿、自社の広告に使えます(上の禁止事項を守る範囲で)
提出前のチェックリスト
- 実在の人物・他社のロゴ・既存キャラクターが映っていないか
- 効果効能の断定や、比較で他社を貶める表現がないか
- 投稿先のAI開示ラベルを付けたか
- 案件動画なら#PRなどの広告表示を入れたか
- 案件のAI可否とAI使用の申告が合っているか